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迫力ある画面構成と力強いタッチ、そして大勢の個性的なキャラが魅力的でもある、村上もとか先生作「六三四の剣」。

コミックスは全24巻まで、ワイド版は全11巻、文庫版全10巻などが刊行されています。

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六三四の剣のあらすじ

主人公の夏木六三四(ムサシ)と、最大の敵であり友人でもある東堂修羅や多くのライバルたちとが、互いに竹刀を交え、磨き、競いながら成長する物語です。

岩手の剣道一家である夏木家の元気な男の子は、“6月3日の午前4時”に生まれたことからその名を“六三四”と名付けられました。
機動隊に所属し剣を磨く父・栄一郎、“鬼ユリ”と称される程の剣の達人であった母・佳代の影響で、六三四も幼い頃より剣道を始めます。

そうして六三四が幼い頃、父親のライバルであり剣の先輩でもあった東堂国彦の1人息子・修羅との出会いで、六三四も剣のライバルを得ることになるのでした。

ですが父親は東堂国彦との試合中、その鋭い突きを首に受けた為に亡くなってしまいます。

その後、高校進学した六三四は更に剣に磨きをかけ、多くのライバルたちとの戦いを経ながら最強の剣士・修羅との戦いに挑むのでした

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六三四の剣のネタバレ

この「六三四の剣」には、大変個性的で魅力ある登場人物が多数登場します。

幼い頃から父から厳しい剣の稽古を受けていた修羅は、それを止める母・朝香にさえ手を上げる国彦を憎んでいました。

そんな或る日、やさしい母であった朝香は亡くなってしまうのです。周りは父親の酷い仕打ちの所為で朝香は自殺をしたのだと囁きますが、修羅は母親の遺体を見て、それが事故死であることに気付きます。
そして母に対して冷たいと思っていた父親が、実は自身の妻である朝香を愛していたと、涙をこぼしながら語るのでした。

そして複雑な家庭環境や生い立ち(組長の隠し子)の乾俊一は、六三四との対戦中に左腕を骨折し二刀流となります。

自身の暗い人生そのままを言動や表情に出し、修羅や六三四に対してはかなり屈折した憎しみを抱いていました。
ですが二刀流の師匠である大木やもなみとの出会いにより、六三四に敗れたあと悔し涙を流しながらも、乾は今までとは違う考え方や感情をも持てるようにもなるのです。
強敵とも言えるライバルたちの、こうした複雑な家庭環境や思いなども、作中ではしっかり描かれているのです。

また、幼い頃の六三四のライバルであった轟嵐子(らんこ)は、嵐の日に生まれたことでその名を付けられ、その名の通りに“嵐のように”激しい気性の女の子でした。
ですが、高校の頃には折角才能のある剣道を辞めてしまいますが、自分自身のケジメや六三四への思いの為に、再び剣を握るようになります。

そして、六三四に思いを寄せていた小宮もなみは、自分を助けてくれた乾に対して恐れを抱きながらも、何時しか心惹かれるようになるのでした。
剣に生きる男たちの傍で、こうした女の子たちの恋模様が花を添えているのも、この作品の魅力のひとつではないでしょうか。

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六三四の剣の感想

全国大会にて六三四と対戦し敗退した修羅は、試合会場にて父親が危篤状態である事を知らされます。
大急ぎでタクシーに乗り病院へと駆け付けようとする修羅でしたが、タクシーの窓から見えた入道雲の向こうに、既に彼岸へと入っていた母と、その横で微笑む父親の笑顔を見付け涙するのでした。

主人公は六三四でありながら、最終回ではこの修羅が雲の見ながら涙を流すシーンが実に印象的でした。剣に生き、自分自身は愚か子供や妻にも厳しい人間だった 国彦。
ですがその手に握っていた竹刀を手放せたことで、漸く国彦は妻を愛する普通の男に戻れたのかもしれません。
そして六三四を筆頭に、多くのライバルたちと剣を交えた修羅だからこそ、父の思いをわかるようにもなったのでしょう。

剣道と恋とが一杯詰まった「六三四の剣」。作品を読みながら、キャラたちの青春を覗いてみるのはどうでしょうか。

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