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画面狭しと動き回る大勢の魅力的なキャラクター、そして細やかな設定や綿密に描かれた世界観に裏打ちされたストーリーは読者を圧倒することは間違いない、大高忍先生の傑作「マギ」。

コミックスは現在全27巻までが刊行されており、外伝として「マギ シンドバッドの冒険」(原作原案:大高忍/作画:大寺義史)が現在8巻まで刊行。2012年と2013年に2度もアニメ化された大変人気のある作品です。

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マギのあらすじ

まるでそこはアラビアンナイトにも似た“魔法”が存在する世界。
迷宮攻略を目指す少年アリババと、不思議な少年アラジンとが出逢いからこの物語は始まります。

迷宮攻略者となり富と力を得ようとしていたアリババは、青い髪を三つ編みにし巨人ウーゴが宿る笛を操る少年アラジンと共に迷宮を攻略し、ジンが宿る“金属器”を手に入れます。

更にその迷宮にて、領主の息子に奴隷として扱われていたモリジアナを開放、そしてアラジンは4人目の“マギ”であることが判明するのでした。
アラジンら3人の仲間は一旦離れ離れとなりますが、バルバッドにて盗賊をしていたアリババが実はバルバッド第三王子である事を知り、皆でバルバッドの内乱を鎮圧。以降3人は行動を共にする事となりました。

その後“七海の覇王”と称されるシンドバットに見込まれ、3人は己の力や技を磨くこととなるのです。
またモリジアナはシンドバッドの言葉により、アリババの眷属となり強力な力を手に入れます。

こうして多くの人々と係わり、仲間や友を作ってゆくアラジンたちでしたが、世界情勢はどんどんと切迫してゆきました。
東から台頭してきた煌(こう)帝国や西の強大なレーム帝国。小国ながらも恐るべき魔力を持つマグノシュタットと、その後ろで暗躍する謎の組織アル・サーメンなどにより、世界は混沌へと誘われてゆくのでした。

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マギのネタバレ

アラジンは現れるはずのない4人目のマギでした。

しかしそれは彼が、こことは違う世界アルマトランのソロモン王とシバ王妃の息子で、死した母の力を受け継いだことで“マギ”となったのです。
その所為でしばらくは聖宮にてウーゴによりかくまわれていたため、世界や世の中のことをあまり知らずに育ちます。
ですが後にアリババやモリジアナと仲間になり、更に多くの人々と関わることでアラジンは自分の成すべきことを見付けて行くのでした。

またアラジンはバルバッドの第三王子でしたが、妾腹の子でスラムで育ち、母の死後は王宮に引き取られるも兄やその周辺に見下されていました。
父王が死去した後は諸国を放浪し、迷宮探索時にアラジンと出逢います。
そして自国が兄王により他国へ隷属されると知ると、友人カシムのためにもそれを阻止し、自身は王子の身分を捨てアラジンたちと行動を共にするようになります。

多くの登場人物は他の誰かと深く係わり合い、物語を大きく動かす役目を担ってもいるのです。

例えば、アラジンがマグノシュタットの学園で出逢ったレーム帝国のティトスは、アラジンと同じマギであるシェヘラザードのクローンでした。

彼は使命を全うするだけに造られた短命な自分に絶望し、死を恐れる余りに結果としてマグノシュタットとレーム帝国、更に煌帝国も加わる戦争が起きてしまうのです。

そしてティトスが死にたくないと思った理由の一つに、マグノシュタットの地下で虐げられていた少女の存在もありました。
こうしてそれは池に投げ込んだ石と同じに、何かの切っ掛けが起きると次に新たな事象が波紋のように広がる、それがこの「マギ」という物語なのかもしれません。

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マギの感想

舞台設定やアラジンやアリババと言ったキャラたちの名前からも、「マギ」は今まで多く使われてきた“よくある話”と思われがちなマンガでした。
ですが読み進めて行くうちに、それは全くの間違いであるのだと気付かされます。

まずは世界観や設定、更に作中で使われる用語などどれも「聞いたことが有るのに知らない」ことだらけなのです。
その結果、「マギ」に登場する人物や謎は色々なところで検証され、まとめサイトなどでも全てをまとめきれてはいないようです。

そして大高忍先生の愛らしい絵柄でありながら、「マギ」の中では生体実験や残虐シーンなど、かなりドキリとさせられるシーンも多々あります。
ですがそれは全て命や、人としての生き方や戦い方を大高忍先生なりに示唆しているようにさえ思われるのです。

登場人物が大変多い上、人や国の思惑と共に政治的要素も入ってしまいかなりややこしいお話である「マギ」。
ですがそれを遥かにうわまった魅力溢れる物語なので是非、ご一読下さい。

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